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「トロピコ」で駄目印国家をシムしてみよう、のリプレイ 【中編】 

本企画の経緯

「トロピコ」で駄目印国家をシムしてみよう、のリプレイ 【前編】


善政のひと(1958-1964)

晴れて2期目を継続とはいえ、それで民どもの不平不満が鎮火したわけではない。相変わらず奴らは居住、教育、娯楽その他諸々の要求を一向にやめない。併せてポンセの進言も止まらない。うるせえぞ。貴様らマジでうるせえぞ。観光地整備が終わるまで待てと言っておろうが!
掘っ立て小屋のそばで怒りマークを出し、腕をぶんぶん振って窮状を嘆く、というかもはや火病同然の民どもを見ながら、私はふとfeti虎教授の言葉を思い出していた。

fetia:韓国人の民族性を考えると、「徹底した恐怖独裁圧政。権力に対する一切の反抗を許さず、全ての不満は別の国に振り向ける」というのが一番お似合いだと思うのですがw

fetia:出来るだけ長く繁栄する国にしたいなら、是非恐怖独裁政権をお勧めしますw


………。
(゚д゚;)ハッ、いかんいかん。私ってば危うく教授の魔性の誘惑に乗せられてしまうところだった。ええい駄目だ駄目だ。それでは駄目なのだ。私は李承晩でも朴正熙でも全斗煥でもなーい!私はカリブ海の盧武鉉なのだ。カリブのぬらりひょんじゃ。不正はともかくとして弾圧政治はならんのじゃ!
そんな私の一時の迷いの間に、ようやく観光エリアの主要物件が出揃ったようだ。建てねばならんものはまだまだあるのだが、当座はこれでいいだろう。「第一次トロピコリア島観光開発計画」はこれにて一件落着とする。
さて、あくまでも観光開発を最優先かつ最重要事項とし、そこだけにゼネコン連中を全力投入させていたため、民どものお給金以外はさしたる出費もなく、国庫は今や$50,000に届くほどに貯まっていた。…クックックック。ようし、貧乏人ども。ウリがこれからお前らのためにいろいろ建ててやるのでとてもありがたく思うニダ。

まず、連中の住処が総じて掘っ立て小屋というのが大変よろしくない。そこで北側ドック周辺の海岸沿いに、掘っ立て小屋がわずかにグレードアップした程度の「飯場」を15軒ほど一気に建設。家賃は最低レベルとし、建物の保守は「ずさんな管理」。杜撰で上等。さあ貧乏人どもよ、掘っ立て小屋を捨て、飯場へと逝くがよい。
飯場と並行して教会も建設。その隣には病院まで建ててやった。おおなんという善政か!お前らウリに感謝するニダ。病院はいいとして医者はどこかという質問はウリには聞こえないニダ。
建築ラッシュは止まらない。複数のホテル開業のおかげで観光客がぐーんと増え、建築投資をしても国庫がすぐ潤うようになったのだ。加えて最近はゼネコン連中もスキルが上がり、建立のスピードがかなり速くなっている。いいぞその調子だハニー。
インテリ連中が渇望していた高校をようやく建設開始。同時に兵器庫、外務省もトロピコリア宮殿を軸に周辺配置。規模が小さいので、このふたつの物件はあっという間に完成する。外務省ができるや否や、外交方針を中立から「親米政策」にシフト。すぐさま外務省玄関に翻るスター&ストライプス。さらに布告モードでアンクルサムを旗振り賞賛してやる。おい米帝、ウリがお前らを賛美してやるので額づいて感謝するニダ。
やがて高校も完成する。そして間髪置かず「識字率の向上」の布告。これで労働者どもの仕事の習熟度が向上する。お前らひとまずハングルくらいは読めるようになれ。な。
しかし、高校できたはいいのだが、肝心の教員がいない。民どもの中に教壇に立てる条件をクリアしている者が見当たらないのだ。その条件とは、女性でかつ高校卒業以上の教育レベル…。しょうがねえな。渋々$500を出し、海外より教職者を招聘する。異邦の教師は次の貨物船の便でやって来た。
こんにちは~。嬉しいです~。年がどうなりますか?


内弁慶型軍事大国への階段(1964-1966)

教育面が整ったところで、お次は軍事面の強化である。こちらもタカ派連中から無策を散々突き上げられてきたのだ。しかし、兵器庫の完成で次なるステップへの必須条件は整った。さあ、今こそ出でよ「軍事基地」!
軍事基地は高校の倍以上の規模があり、その分場所も取る。なので物件密集となろうエリアは避け、東部海岸沿いの不毛の地に建設を決定。さっそく各所からゼネコンどもがうじゃうじゃと集まりだし、一帯の地ならしをはじめる。むう、規模が大きいとはいえ、島の土建屋総がかりで建築さすもちと効率悪いかな。せっかく奴らの建築スキルも上がったわけだし、多少工期は延びようが、ここは南東部の連中だけに任すがいいだろう。建てねばならんものはほかにもあるのだ。
ちなみに物件が完成に至るまでであるが、もちろん金出して物件ポンと置けば1分後には煙とともに完成、といった魔法はない。あくまでも“建設”に係る各プロセスを経た上で完成に至るのである。
まず、奴らは自分の所属する建設事務所により近い物件から取りかかろうとする傾向にある。そこを必要に応じて建設の「優先度」を設定(4段階)し、工期を調整するのである。ひとつの物件にかかる工期は、建築事務所で働く人の数とその習熟度、労働環境でも変化する。労働環境は「過酷な労働条件」と「ゆっくりと、慎重に」に分かれるのだが、当然ながら、わがトロピ韓国におけるゼネコン労働者どもの扱いは「過酷な労働条件」である。当然ニダ。
さらに、工期は当該物件の立地状況にも左右される。そこに掘っ立て小屋があるなら、まず小屋を取り壊し、残骸を除去という作業からはじまる。樹木があればその伐採が最初である。こうして邪魔がなくなったところで地面の凹凸をスコップやらで平地にならし、何かを建立するに適した土地にまで改良する。それが終わってからようやく建設作業を開始するのだ。つまり、森や崖沿い、あるいはスラム街に何かを建てようとすれば、余計な要素が多い分、それだけ時間がかかりますよという仕様だ。
そして建設開始したからといって、突貫工事で完成までぶっ通しで行われるということもない。建設に携わるのは人格を備えた個々の“人”なのである。作業スキルはそれぞれ異なるのはもちろん、奴らは家にも帰るし、パブで酒も飲むし、教会にも逝く。着工から完成までひたすらザックザックトンカトンカやってるキチガイはいないのだ。そればかりでなく、土方から百姓に転職する奴もいるし、病に斃れる者もいるし、この駄目印国家に愛想を尽かして海外へ移住してしまう輩もいる。こちらの意のままそうは動かぬがトロピコ・クオリティなのである。

何はともあれ、軍事基地の建設については位置的に近い南東部の建築事務所の連中に預けることとし、北部、北西部の連中には別の物件に携わってもらうことにした。
そのひとつはアパートである。いい加減、飯場だけというのもよろしくなかろう。それぞれのエリアに計2棟である。家賃は飯場よりはやや高い設定だが、保守レベルは同じく「ずさんな管理」。杜撰はわがトロピ韓民国の国是である。
飯場&アパートはまだ大多数を占める貧乏人向けを想定した物件だが、これからだんだんと高校出も増えようて、奴らのそれなりな所得に合わせた、それなりの居住空間も今後必要となってくる。
そこでマンション。高校出の給与レベルなら単独入居可能、無教育の家族持ちなら夫婦込みの給与レベルで入居できるよう家賃を設定。保守レベルはやはり「ずさんな管理」。国是は徹底しなきゃな、諸君。
マンションはそれぞれのアパートのすぐそばに建設予定地ドーン。うむ、これで奴らの居住問題は大幅に改善されるはずだ。と同時に、無言の格差社会がそこに登場したことも忘れてはなるまい。光あらば影もまた存在するのである。
あとは…、治安だ治安。特にレッドゾーン著しい北西部に警察署と、併せて刑務所も配置。ほうら貧乏人ども、お待ちかねの市民の安全とやらだぞ。凶悪な警官どもに理由もなく殴られるがよい。
それからだ、止まらぬ移民流入についてもそろそろ対処せにゃならんな。外務省のそばに入国管理局を設置。移民方針は「トロピコ第一」に設定。これで入管職員のスキルに合わせて移民削減が実施される運びとなる。未来の人口爆発、それに伴うであろう住宅難、食糧難はこれにて回避されるはずだ。天才だ…。ウリは天才ニダ!

そんな自己陶酔の余韻に浸る間に、念願の軍事基地がついに完成する。結局2年余を要したか。まあ規模からしてそんなとこだろう。さあ待ちに待った軍事基地。私はこの日のために用意していた布告があるのだ。
それは「徴集兵」制度の施行である。今回の駄目印国家、すなわち韓国シムにあたり、これは絶対に外せない要素のひとつなのだ。ポンセはこう言う。

我々の軍隊は、国家の安全を保障できるほど大きくありません。そこで、若者たちを徴集する必要があります。主に学歴のない者を選ぶ方が得策でしょう。より重要な地位に付かせれば、彼らはそれを守ろうと踏ん張りますからな。選ばれた者たちは兵士として5年間務めた後、空きのできた地位に配置されるか、監視小屋に収まります。


そうだそうだ。その通りだ。まったくその通りなのだ。
ポンセの言葉はまだ続く。

…もっとも、徴集された兵士が臆病だったり、知識のある者が裏切ったり、あるいは反軍事主義の者が職務を怠ったりと心配の種は尽きませんが…


………ウリには何も見えないニダ。


トロピ韓流民主主義(1966)

そんなこんなで再び選挙のシーズン。
この8年間、私は民どものために尽くしてきた。家を建て、教会を建て、病院を建て、学校を建て、軍事基地も建設し、アンクルサムに尻尾を振り、徴兵制度も導入した。その善政の結果が問われる日がやって来るのだ。
で、どうだねポンセ君、私の支持のほどは?

支持率:対立候補氏70%、30%。


なんじゃその数字は!
慌てて島内をチョロチョロと動く民どもを観察。…相変わらず奴らは不満だらけである。腕ブンブンのカリブ火病を起こして何事か喚いている奴も各所に散見する。
貴様らはいったい私に何をどうしろというのだ!私の治世の何が気に入らんのだ!時間がかかったのは認めるが、求めるものには応じてきてやったではないか。なぜその点の評価の姿勢が微塵もないのだ。この恩知らずどもめが!貴様らマジで…

fetia:(´-`).。oO(多分途中で、「こいつら全部餓死してしまえ」と思うようになると思うw


………。
(゚д゚;)ハッ、いかんいかん。私ってば危うく教授の悪魔の囁きを口にしてしまうところだった。ええい何を言うか。何を言うのか教授よ!彼らはそれでも私の愛する民どもなのだ。お互いの意思の齟齬は多少あるかも知れないが、それでも彼らはわが市民なのだ。「餓死してしまえ」などと、私はそんなこと口にはせんぞ。絶対に口にせんからな!
それにしてもだ、糞狭い国土に眉間の一本皺を刻みつつ、配置を創意工夫しながら諸々建ててやった私のこれまでの苦労はいったい何だったのだ。私の努力を返せ。私の8年間を返してくれ。まったく腹の立つ話だ。本当にこいつら全部餓死してしまえと思う。…アレ?

いずれにせよ、このままでは普通に選挙やって勝てる見込みはまずない。当然ながら“選管の友人”に頼むほかないのだが、票改竄したとこで、この支持率状況ではさすがに無理があるだろ…。
半ば諦めムードで選挙に臨む私なのであった。

しかし結果、55%の得票で私は勝利する。

うおおお恐るべし「選挙の不正効果増大」効果よ!3対7の比率をもひっくり返してしまうのか!
しかし、裏で操作する票が多ければ多いほど、民どもの不満もまた増大するのである。
ふん、結果よければすべてよしじゃ。通ってしまえばこっちのものなのである。不正があろうとなかろうと、私は民主的な手段によって民主的に選出されて民主的な手続きを経て再び大統領チェアーに座ることになったのだ。誰にも文句は言わせんからな!うわーっはっはっは。


【後編】につづく。
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コメント

硬派な盧武鉉で逝こう。

このゲーム、海外フォーラムでは「North Korea strategy」と呼ばれていることは内緒である。

(´-`).。oO(まあ、あれだ。北朝鮮も、その正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」だから。>民主的な手段によって民主的に選出されて民主的な手続きを経て

今のところは

概ね「良好」なようですな。
ノムヒョンも弾圧はしてるので弾圧して良いんじゃね?

着々と進んでいるようで。
ぬらりひょんにこのような才覚はありませんので、閣下は「ソフトな朴正熙」ってところではないかと。

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