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Guicho Zurdo:千年帝国の野望~「Hearts of Iron・Ⅱ」のリプレイ(その13)  

経過はコチラにて


遠い夜明け~1944年11月19日-20日

1944年11月19日19:00 : 第13軍団がティベスティに到着。



総統閣下の忠実なる下僕、ゴルビ犬が総統執務室に入った時、ぎ印ドイツ帝国総統Guicho Zurdoはルンルンの表情で受話器を戻しているところだった。総統閣下の電話嫌いをよく知るゴルビ犬はその姿に首をかしげた。
「お珍しいですな」
「電話は最近のわしの楽しみのひとつでな。ものまねもそうじゃ。電話でものまね、これ最強」
ぎ印ドイツ帝国の総統はフンフン鼻歌交じりに社長椅子へと腰を下ろした。
「さて犬よ、中国の動向はどうなっとるかの」
「時間の問題ですな。おそらくは冬の間にすべて解決されましょう。そのことも含めて閣下、詳細は御前会議にて。重大なご報告があるのです」

ゴルビ犬に導かれ、Guicho Zurdoは謁見の間へと足を踏み入れた。偉大なる総統閣下の登場を見るや否や、将軍連は一斉に立ち上がった。Guicho Zurdoは上座の席に陣取ると、皆に着席するようあごで示したが、ひとりの背の高い将官だけはそのまま直立不動の姿勢を保っていた。カーキ色のアフリカ軍団の制服に身を包んだその高級将校は、ナイロビから戻ったばかりのアフリカ軍団の長、ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥であった。
1936年3月のルクセンブルグ電撃侵攻作戦より、ぎ印ドイツ帝国のために最も長く戦い続けてきたこの古強者は、老いながらも日焼けした精悍な表情をGuicho Zurdoに向けた。総統閣下の顔を見るのは何年ぶりになるだろう。ルクセンブルグ、パリ、マジョルカ島、アレキサンドリア、カイロ、そしてナイロビ…。俺はいかに故国を遠く離れ、長きに渡り戦い続けていたことか。胸に去来する万感の思いを抑え、元帥は静かに、しかし力強く言った。
「閣下にご報告します。われわれぎ印ドイツ帝国アフリカ侵攻軍は、イタリア、ポルトガル領を除くアフリカ大陸の全域を掌握しました」
Guicho Zurdoは背後のスクリーンの方を向いた。その動きに呼応するように、モーンケ少将が素早くプロジェクターを起動させた。やがてスクリーンに映し出されたアフリカ大陸の地図。見れば、その3/4以上の地域が灰色に塗りつぶされている。ようやく終わったか。ついに広大なるアフリカ大陸を制したのだ…。総統閣下は感慨深げに何度も頷くと、やがて居並ぶ将軍連の方に向き直り、厳かに言った。
「皆の者、よくやった。アフリカ侵攻作戦はただ今をもって終結を宣言する。作戦に参加した全将兵を労い、ここに心よりの感謝の言葉を述べたい」
謁見の間は将軍たちの歓声と拍手に包まれた。偉大なる総統閣下は手を挙げてそれを制すると、アフリカの地から凱旋帰国した英雄を指し示した。
「ぎ印アフリカ軍団を率いたルントシュテット元帥にはその武勲と功績を称え、ぎ印ダイヤモンド剣柏葉騎士十字勲章を授けたい。階級も上げてやりたいところだが、あいにく元帥以上の階級はない。すまんが、わしの心の大元帥ということで我慢してくれんかな」
再び将軍たちの拍手と笑いが弾けた。さらに総統閣下は続けた。
「さて、ルントシュテット君はこの後すぐナイロビに戻り、手勢を率いてダルエスサラームに向かいたまえ。中部以南の連中はケープタウンに集合じゃ。その後の指示は追って通達する」
将軍たちの笑みが硬直した。水を打ったような静けさの中、ひとりの将官が勇気を振り絞って総統閣下に尋ねた。
「閣下、われわれは欧州を席巻し、インド亜大陸を制し、中東・アフリカの主要地域を抑えました。…もう充分かと思われますが」
「確かにわしらは欧州の覇者となった。アフリカもわしらの手に落ちた。が、それでイギリスめは降伏したかね?ド・ゴールも相変わらず元気そうじゃ。アンクル・サムに至っては本陣に傷ひとつ付いとらん。つまりわしの戦いはまだまだ終わらんということじゃ。連合諸国どもめをことごとく叩くその日まで、わしの戦いは延々と続くんじゃ。アフリカ大陸掌握はひとつの通過点に過ぎんのじゃ」
勇気ある将官はなおも食らいついた。
「閣下、われわれは史実を覆し、数々の偉大なる勝利を手にしました。これ以上何を求めるのです。そもそものわれわれ民族の生存圏の拡大という目標、これはかなり前の段階で達成されているはずです。この戦争、果たして全世界を戦場にしなければならないほどの大義がありましょうか。この先、閣下はどうされるおつもりなのです?オーストラリアを攻めますか?アメリカ大陸に乗り込みますか?いったい何のために?われわれは必要以上の領土と属国と資源と力とを手にしました。この上まだ欲するものがあるとでも?それはいったい何です?今や戦いの趨勢は完全に枢軸同盟に傾いてます。われわれはいつでも勝利宣言できる段階なのです。もう戦う必要はないのです。閣下、今われわれが成すべきことは、連合に講和を持ちかけることです。彼らは負け続け、疲弊しています。われわれの提示に喜んで応じましょう。事実上の降伏勧告です。彼らから最大限の譲歩を引き出し、この戦争を終わらせるのです。敗者に慈悲を示した閣下は勝利者として、世界の覇者として、歴史に深くその名を刻むことになりましょう。閣下、われわれは長い間戦い抜きました。充分過ぎるほどの勝利を手にしました。もういいでしょう。もう終止符を打つべき時です」
その将官の熱弁に、周囲の将軍連は無言の同意で応えるのだった。ぎ印ドイツ帝国総統Guicho Zurdoは深い慈しみの目で件の将官を見やり、そしてやさしく尋ねた。
「少将、名を何という」
「ヴォルフであります」
「所属は?」
「未配属であります」
Guicho Zurdoはゆっくり頷くと、傍らのゴルビ犬の方を向いた。
「犬よ、この少将殿のプロフはどうなってるね?」
ゴルビ犬は手元の資料をパラパラめくり、当該将校の項目を読み上げた。
「ヴォルフ陸軍(国防軍)少将…、スキル:1、経験値:0、防戦ドクトリン。…こんなところですな」
「ふむふむなるほど…。ところで犬よ、ベルリンに余剰の兵力は残ってたかの?」
「手近なところで第28守備隊師団がございますが」
「大変よろしい。…さて、ヴォルフ少将よ」
総統閣下は再び将官の方に向き直り、続けた。
「よかったな。配属先が決まったぞ。貴官は今この瞬間より、第28守備隊師団の師団長としてグリーンランド駐屯の任を命ずる。先に島送りになったハンガリー軍ともども仲良くせい。ということで、逝ってこい」
哀れな将官は飛び上がった。
「閣下!」
非情の総統閣下は冷徹に言い放った。
「グリーンランドはいいぞお。夏は寒くて冬はもっと寒い。食い物は知らんが氷と雪は無駄に多いから水に困ることはない。ただしカナダが近い。くれぐれも攻め込まれぬようにな。健闘を祈る」
「閣下、あなたは間違っている!」
「連れてけ」
その声を合図にどこからともなくふたりのぎ印親衛隊の隊員が現れ、ヴォルフ少将の両脇を抱えると、椅子から引きずり降ろして連行して逝った。将軍たちはただ呆然と成り行きを見守るしかなかった。
やがてぎ印SS隊員とヴォルフ少将が扉の先の暗がりへと姿を消し、オーク材の扉がギィバタンと閉まった。凍りつくような静寂の中、総統閣下は将軍連に向かって陽気に尋ねるのだった。
「さて、何かほかに意見はあるかね?」

意見などあろうはずがなかった。

執務室に戻った後、総統閣下とその側近はモニターでアフリカの占領地域を検めながら、事後の統治について検討をはじめた。
「掌握はよいとして、やはりアフリカは広大だの。治安の維持が逝き届かんわい。不満分子が問題起こした折の火消しが実に厄介じゃ」
「どうされます?」
「不平と反抗より感謝と恭順じゃ。すべての火種は独立で鎮火する。属国でも自治権さえあれば奴らは満足じゃ」
「は。してどこから?」
Guicho Zurdoはカーソルをアフリカ南部に移し、しばし沈思した後、ゴルビ犬に命じた。
「まずは南アフリカを」
「かしこまりました」
「それからその上の一帯をローデシアとして独立させよ。まかり間違ってもジンバブエにするでないぞ。ローデシア以外は認めん」
「は」
総統閣下は国民不満度の数値を見やった。「16.4%」。もうひとつくらい大丈夫だろう。
「ナイロビからダルエスサラームまでの東海岸沿いを統合する。そこらは東アフリカ連合じゃ。頭目はケニヤッタでもモンダッタでも誰でも構わん」
「了解しました」

1944年11月20日、南アフリカ、ローデシア、東アフリカ連合がぎ印ドイツ帝国の属国として独立を果たした。

同じ頃、失意のヴォルフ少将と第28守備隊師団を乗せたグリーンランド逝きの輸送船が、ロストクの港を出航した。


蒋介石の選択~1945年1月22日-30日(黒猫暦:1940年3月7日

ゴルビ犬の予測通り、ぎ印ドイツ帝国と大日本帝国、東西の枢軸軍勢に詰めに詰められた蒋介石率いる国民党はその冬、ついにひとつの決断を下すのだった。

1945年1月22日0:00 : 中国(国民党)は巨龍、滅ぶにおいて “日本に慈悲の心があることを祈ろう…” を選択したとのことです。
1945年1月22日0:00 : 日本が中国(国民党)との和平を受諾。条件は:元の状態への復帰
1945年1月22日0:00 : 日本は中国の滅亡において “従順な傀儡政権を中国に樹立する” を選択したとのことです。
1945年1月22日0:00 : 日本が中国(国民党)を併合。
1945年1月22日0:00 : 日本で “日本がアジアの地図を塗り替える” が発生。
1945年1月22日0:00 : 日本で “中国に勝利した!” が発生。
1945年1月22日0:00 : 中国(国民党)の人々が日本からの独立を宣言。
1945年1月22日0:00 : 日本で “中国の支配権を獲得” が発生。
1945年1月22日0:00 : 日本が中国(国民党)を属国化。
1945年1月22日0:00 : 中国(国民党)で “中国:日本の駒” が発生。



巨龍、滅ぶ。歴史を塗り替えた偉大な勝利にも拘わらず、ぎ印ドイツ帝国総統Guicho Zurdoのご機嫌はあまり芳しくなかった。
「西の厄介な方面から詰めたのはわしらじゃ。なのになんで日本が主役か」
「元々は彼らの戦争ですからね。われわれは後から一枚噛んだに過ぎません。この結果もやむを得んでしょう」
「フン、がんばって損したわい」
「中国地域で残るは毛沢東の共産党だけです」
ふと、ゴルビ犬は思い出したかのように付け加えた。
「そういえば黒猫の世界では毛沢東は早々に表舞台から消えたようですな。1940年の1月下旬頃のようですが」
総統閣下は眉を上げた。
「報告書読むのすっかり忘れとったわ。猫めは今何をしとるんか」
「アシカ作戦を成功させたようです。大英帝国が滅びました。お決まりのようにチャーチルはカラチへと落ち延びてます」
「フン、イギリス侵攻までは誰でも成功するわい。問題はその後じゃ。バルバロッサ作戦が成功するかどうかで歴史が変わるんじゃ」
「彼奴は既にいくつかの歴史を変えてますよ。ヴェーゼル演習作戦にストップをかけ、スコットランドを独立させてます」
総統閣下は眉根に深いしわを寄せた。
「スコットランドを独立だと?…生意気な。犬よ、“百合”は今どこにいるんじゃ?」
「百合?」
「お前が猫めの世界に送り込んだ回し者じゃ」
「“薔薇”です、閣下」
「花は花じゃ。どっちでもええわい。で、どこにおるんじゃ」
「あちらの世界のベルリンにいるはずですが」
「直ちにスコットランドへ飛ばせ。猫めの居場所を突き止めるんじゃ。その後の指示はわしが直接伝える」


―――もうひとつのスコットランド(黒猫ドイツ)

グラスゴーのブキャナン通りへとつながる十字路に着いた“薔薇”は、街灯に寄りかかり、手にした地図を開きながらさりげなく通りの様子を窺った。既に日は落ちて長かったが、独立を祝う宴は今が盛りであった。あちこちにスコットランドの国旗がはためき、散った紙ふぶきが地を埋めていた。通りは表に繰り出した人々でごった返し、乾杯と歓声に満ち溢れていた。
その様子を見て、薔薇は安堵の微笑を浮かべた。このお祭り騒ぎならよそ者の私に注意を払う者もいないだろう。それでも用心深いこのぎ印SD要員は、ともすれば目立ちやすいその容姿を少しでも隠そうと、ソフト帽を目深にかぶり、コートの襟を立てて通りの中へと歩みはじめるのだった。
誰にも見咎められることもなく、やがてとある小さなパブにたどり着いた薔薇は、手にした紙片と店の名前をもう一度確認した。「Mammoth」。ここだ。薔薇は窓から店の中をそっと窺った。熱気のせいかガラスは曇り、複数の影がぼんやりとうごめく姿しか見えない。薔薇は上品に毒づくと、静かにパブの扉を開けた。店内のこもった熱気が薔薇の顔をなで、扉の上部に付けられたカウベルがカランカランと音色を奏でた。薔薇は思わず顔をしかめた。ひんやりとした外気と来客を告げる音色が客たちの注意を引くではないか。しかし、幸いにも店内の喧騒が鈴の音色をかき消し、アルコールが客たちの体感を鈍磨させていた。新参者の登場を気に留める者は誰もいなかった。薔薇はその幸運に小さく感謝しながら、店の中へと足を踏み入れた。
乾杯と談笑の輪を静かに通り過ぎ、薔薇は店の奥へと向かった。やがてカウンターの隅っこに陣取った薔薇は太ったマスターに飲み物を注文すると、静かに飲みはじめた。すぐ脇の柱時計のガラスに、地元民と談笑するポテンテの姿が映っていた。絶好のポジションだ。薔薇は薄く微笑むと、今度は電話のありかを探った。
それは薔薇のいるカウンターの隅からさらに向こう、トイレにつながる通路の脇の奥まった場所にあった。あの暗さならカウンターの客には見えまい。薔薇は続く幸運に感謝しながらそっと席を立ち、電話の場所へ向かい、作業を開始した。
数分後、席に戻った薔薇は時計のガラスに映るポテンテを観察しつつ、再びグラスをちびりちびりと傾けるのだった。

カール・ポテンテ補佐官、かつて黒猫ポンセと呼ばれたその猫は、スコットランドの独立を祝うその夜を存分に楽しんでいた。彼はこの上なく上機嫌であり、地元民との談笑に花を咲かせ、延々と続く乾杯に応じていた。
そんなポテンテの頭脳と身体はじわじわとスコッチのアルコールに侵食され、彼は既にほろ酔い加減を通り越しつつあった。

そろそろよかろう。ガラスに映るポテンテを観察していた薔薇は、もう彼が程よく酔ったと踏み、グラスを拭くマスターを手招きした。そして店主に何事か耳打ちすると、一枚のメモとチップを手渡すのだった。

地元民と談笑するポテンテの前に新たな飲み物が運ばれた。それはグラスではなくコーヒーカップに入っていた。ポテンテはにやりとして言った。
「おいおい、〆のコーヒーはまだ早いんじゃないかマスター。夜はこれからだぜ」
太った店主は首をすくめた。
「ただのコーヒーじゃねえよ旦那。そいつは『ジャーマン・コーヒー』っていうカクテルでさあ。キルシュ30ml、グラニュー糖1杯、ホットコーヒー適量、生クリーム適量。超簡単かつあんたにぴったりのカクテルだ」
ポテンテはゲラゲラ笑い出した。
「そいつは皮肉かい?まあ、あんたの奢りなら喜んでいただこうか」
店主はぶるぶると首を振った。
「いやいや、あそこのお客さんからでさあ。あんたにそいつを作ってやってくれってな。…あれ、いねえや」
薔薇のいたはずの席は空だった。カウンターには飲みかけのグラスと何枚かの紙幣が置かれている。ポテンテはさして気にすることもなく店主に言った。
「…ま、トイレにでも行ったんだろうよ。戻ったらご挨拶にでも行くさ」
それには答えず、代わりに店主はポケットから一枚の紙片を取り出し、ポテンテに手渡した。
「それと、そのお客さんがこいつも渡してくれってよ」
ポテンテは謎の客からの一杯を味わいながら、手渡されたメモを開いた。そこにはとある電話番号と、メッセージが添えられていた。

「goKorea」で大変なことが!至急連絡願う。


「なんだこりゃ?」
ポテンテはメモをひらひらさせながら店主に尋ねた。太った店主は再び首をすくめた。
「知らねえよ。俺は渡せって言われただけでさあ。ま、気になるなら自分で確かめるこった。電話は奥にあるから自由に使いな」
店主は丸々と肥えた指で奥の暗がりを指差した。
なんでこの世界とgoKoreaが関係あるんだよ。ごにょごにょとぼやきつつ、ポテンテは談笑の輪から離れ、おぼつかない足取りで電話の場所へと向かった。

冷静に考えればgoKoreaに電話など通じるはずがないのである。しかし酔っていたポテンテは何の疑いも抱かず、メモに記された番号を回すのだった。やがて通じた先の第一声を聞き、ポテンテのこれまでの心地よい酔いは一気に悪酔いへと化した。
「Ayumi Hamasakiが良くて~」
最悪だ。最悪に過ぎる。
「…」
「BoAはドイツで人気ありますか?」
「…」
「静かですね~ここは何を話しますか?」
酔いとは違う激しいぐらぐら感を覚えながらも、ポテンテは努めて冷静に言った。
「…こんなとこまで嫌がらせですか、閣下」
「閣下は誰なのか知らなくて>_<」
殺してやろうか!しかしここで怒ってはGuicho Zurdoの思う壺であることをポテンテは知っていた。彼はともすれば酔いに任せて爆発しそうになる自身を必死に抑えながら言った。
「あなた以外に誰がいるんです?それとその機械翻訳な話し方はやめてくれませんかね。色付きフォントも無用です」
「機械ではなく人間だったりkkk...」
「朝鮮笑いもやめてください」
「笑うを禁止するはどうしてゴギエソツルトな島です?」
我慢ならん!ポテンテは爆発した。
「いい加減にしてください閣下!」
受話器の向こうからぎ印ドイツ帝国総統の高笑いが響いた。
「うわっはっはっは。せっかくの祝祭の夜。そうカッカすることもなかろうに」
「怒らせてるのはあなたでしょ!迷惑です。切ります」
「まあまあ怒るでない。今日はだな、お祝いの、言葉を、言います、思います、スコットランド独立の、歴史を変えたことの
「普通に言えばいいでしょ。そうですか。祝辞のお気持ちだけいただきます。ありがとうございました。さようなら。二度と話しかけないでください」
「わしはまだ何も言っとらんわい。一言くらいお祝いの言葉を述べるくらいよかろうに。お前はそんなに了見の狭い男か」
「………なら一言だけ許可しましょう。それ以上言ったら蹴り出します
総統閣下は陽気に言った。
「メロング」
「…ぶっ飛ばしますよ」
「シバルノム」
死にやがれ!!
酔いの勢いに任せてポテンテは荒々しく受話器を叩きつけた。酔っていた彼は、そこに仕込まれた罠についてあまりにも無警戒だった。受話器のフックが勢いよく下がり、そこに結び付けられていたピアノ線がピーンと張ったのである。それは薔薇の仕掛けが作動した瞬間であった。
天井までつながっていたそのピアノ線は、そこでバケツを支えていた板を勢いよく外した。支えを失ったバケツは横倒しになり、中の沸騰したジャーマン・コーヒーが、ポテンテの頭上から大量に降り注いだ。

カール・ポテンテ補佐官の長く尾を引いたその悲鳴は店の外まで漏れたが、独立を祝う歓声と祝杯の声とがそれをかき消し、表で待機していた薔薇以外に気づいた者はいなかった。
ポテンテの悲鳴を聞き届けたぎ印SD要員は、与えられた任務が成功裡に終わったことを知った。
薔薇は控えめに微笑むと、祝賀の雑踏の中へと姿をくらますのだった。

つづく。
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コメント

ジンバブエだけはならぬのじゃ。

ローデシアワロスw

そちらの誉れ高きチャットログを無断活用させていただきましたですw

後半、何回読んでも爆笑を禁じ得ないw

ポテたんカワイソスwwww

「一帯に 選択された ヒントなり」

http://www.sepia.dti.ne.jp/pome/guichohaiku.JPG

どういうつもりだね。

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