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「トロピコ」で放置国家をシムしてみよう、のリプレイ 

本企画の経緯

「究極のフリーダム。放置国家はこの世のユートピアになり得るのか~ハメハメハ大王の世界をシム」


ではさっそくリプレイ開始である。


♪南の島の大統領 その名も偉大なGuicho Zurdo(1950)

さて、ハメハメハ大王の駄目国家をシムするにあたり、まず最初にやるべきことがある。それは何か。件の歌詞の一節を思い起こすがいい。

♪南の島に住む人は 誰でも名前がハメハメハ…

そう、私がまずやらねばならないのは島民すべての改名である。すべての住民どもを「Guicho Zurdo」、トロピコ島に住む人は、誰でも誰でもGuicho Zurdo、会う人会う人Guicho Zurdoにしなければならないのである。
さっそく作業開始である。住民どもをひとりひとり、老若男女すべてをクリックしては改名、クリックしては改名の不毛な作業のはじまりである。Elisa NoriegaもGuicho Zurdo、Ronardo CadizもGuicho Zurdo、彼も彼女もGuicho Zurdoである。
…めんどくせえ。なんか思った以上にめんどくせえ作業だ。…やめたい。これは正直やめたくなってきた。しかしもはや改名した連中の元の名前が何だったのか思い出せない。誰だったんだお前は。畜生、中途半端に作業進めちゃったもんだから今さら後戻りもできねえじゃねえか。だあああこうなってしまってはひたすら改名作業に勤しむほかないのか。物言わぬモニターに向かって眉間の一本皺を披露しつつ、私は黙々と改名作業を続けるのである。Gloria EstavazもGuicho Zurdo、Bartolomeo AlonsoもGuicho Zurdo、あいつもこいつもGuicho Zurdo…。
めんどくせえ。超めんどくせえ上によくよく考えりゃとことんまでくだらねえ作業だ。住民どもの名前変えたからどうだっていうのか。ゲームシステム上まったく意味を持たないし、それ以上にこの行為そのものが馬鹿すぎる。はじまる前からいったい何をやっているのだ私は…。
この世のすべてを呪いつつ、ようやく不毛な改名作業が終了する。既に私のやる気ゲージは1桁台に下落である。放置国家をシムすんのになんでやる前から疲れねばならんのじゃコラ。階下で筋違いな怒りの一服タイムである。

さて、馬鹿みたいな改名作業が終わったところで、いよいよ本筋である放置国家運営に係る下地構築作業である。
いくら放置国家とはいえ、何もしないというわけには逝かないのだ。最低限、というかあの歌の世界観に倣ったインフラを整備しなければならないのである。
では具体的に何が必要になるのだろうか。再び歌詞を振り返ってみよう。

♪南の島の大王は 子どもの名前もハメハメハ…

そこはどうでもいい。次。

♪学校嫌いの子どもらで 風が吹いたら遅刻して 雨が降ったらお休みで…

これだ。ハメハメハ大王の世界では“学校”の存在が確認されているのである。王族の問題児どもがささいな自然現象を口実にすぐ通学をサボタージュする現実は別として、学校は存在しなければならないのである。さっそくトロピカーナ宮殿の脇に、学校(システム上高校となる)の建設予定地ドーン。ぬううう、これだけで国庫の80%が消えてしまうとは…。ふざけるな。おそらくは即座に形骸化しよう教育システム建立のためになんでこんな投資をせねばならんのじゃ。
残った国庫を睨みつつ、あとは何をすべきなのか考えてみた。歌って踊ってあっはっはな住民どもに必要なものとは何か。
そう、パブである。こいつらは酒さえ飲めて歌って踊ってりゃ幸せなのである。ということで、わがトロピカーナ宮殿の向かいにパブ建設予定地ドーン。…むう、何たる景観の悪さ。とはいえ、極端に狭い今回のトロピコ島。どこに置いてもさほど変わりはなかろうて。

さあすべての準備は整った。各々方、抜かりはないな。


何も足さない、何も引かない。ここは放置国家(1950-1955)

いよいよ放置国家の始動である。一時停止を解除後、無断で改名されたGuicho Zurdoどもが一斉に活動を開始する。糞狭い島内に蠢くGuicho Zurdo。どいつもこいつもGuicho Zurdo。あいつもこいつもGuicho Zurdoである。気持ち悪い。実に気持ちの悪い光景だ。誰にカーソルを当ててもそこに現れる名がGuicho Zurdoなのである。
これでひとつのことがわかった。件の歌詞ではすべての住民が同姓同名である事実を「覚えやすいがややこしい」としているのだが、実際それを目の当たりにした上で感ずるは「覚えやすいが気持ち悪い」、ただそれだけである。
さて、日がな歌って踊ってあっはっはな国とはいえ、それなりに労働の場は用意されている。高卒以上の学歴を有する男どもにはトロピカーナ宮殿の護衛兵という素晴らしい職があるし、教養ある女どもには教壇に立つという聖職者への道もあるのだ。学校なんぞ誰も通わんだろうがな!
その他烏合の衆どもには農業(トウモロコシ)なりゼネコンなり流通業(ただし手押し車)なり港湾労働者なりの、それぞれの能力に見合った職業選択の自由の余地が残されている。そうだよポンセ、放置国家は政治的には投げっ放しジャーマン状態だが、それは無経済ニート国家を意味するものではないのだよ。歌って踊ってあっはっはを享受するためには先立つモノがないとそれが成せないことくらい私だって知っているのだ。そうだポンセよ、私は何でも知っているのだ。私は何でも知っている独裁者なのだ。なぜ私がここまで何でも知っているかというとだな、それは私が「パパは何でも知っている」のパパよりも何でも知っているからなのだ。だから「パパは何でも知っている」のパパよりも何でも知っている私は…、おおそうだ!大事なことを忘れていた。ゼネコンや流通で働く者どもの労働環境を「過酷な労働条件」から「ゆっくり慎重に」へと変更しなければならないのだ。ハメハメハ大王の世界で社畜などまかりならん。ここはこの世のユートピア。ゆったりたっぷりのんびりがデフォなのである。
この私の心やさしい政策により、肉体派住民めらの労働時間は20%削減され、仕事に対する幸福度は25%高まることになった。よかったな貧乏人ども。のびのび野球で暮らすがよい。
ゆとりゼネコンどもの重い足と腰により、われらトロピコ高等学校の完成は翌年の6月までのんびりと待たされることとなった。パブ完成に至ってはさらに次の年の3月である。ゆとりゼネコンめは気が向いた時だけザックザックと堀り、思い出した時だけトンカトンカと叩くのである。
日本でゆとり教育の弊害が謳われて久しいが、ここトロピコ共和国ではゆとり労働がもたらす建設遅滞が新たなる社会問題に、…ならないのである。一向に建たねえ物件にイライラしてるのは私だけであり、民どもはのほほん生活をありがたく享受しているのである。むううう。

ところで今回の放置国家トロピコ共和国、物産はといえばトウモロコシ(農家4軒)のみである。採掘・伐採・牧畜業その他は一切手を出していない。どこまでも最低限度である。経済的繁栄など眼中にない。その日食えるだけの糧が確保されていればよいのである。トウモロコシはトロピコ国民の主食なのである。トウモロコシよ永遠なれ。
ところがこのつぶつぶ農産物、意外と収益をもたらすことが判明した。今回は経済的にはボーダーラインを行ったり来たりだろうと踏んでいたのだが、1953年序盤より好転しはじめるのである。ほう、こんなものでもそれなりに利益を生むのか。これは思わぬ収穫だ。よろしい、皆の者。この件を祝してご褒美をやろう。飲んで食って踊ってりゃ幸せなお前たちに、新たなる享楽の場をこの私が与えてやろうというのだ。ありがたく思え貧乏人ども。
ということで、パブの横にレストランの建立を決定。ようしゼネコンども、レストラン完成に向けて総力をもってかかれ、って今回はそうは逝かねえんだよなあ。くそぅ。
多少スキルが向上し、作業効率も上がったゆとりゼネコンたちであったが、それでもその建設ペースは私をイライラさせる。イライライライラ…。
ゆとりレストランは1954年6月、ようやく完成する。そして返す刀でキャバレーの建設を指示。これが完成すれば、私が創造すべき物件はすべて出揃うことになる。飲んで歌って踊って暮らすためのベースがここに集うのである。
それにしてもゆとりゼネコンどものスピードはなんとかならねえのか。ぬう、何も手が出せぬはかくも辛いとは…。

ゆとりキャバレーは1955年11月、完成した。


黒猫ポンセの進言(1956-1958)

ゲームがはじまってからずっとなのだが、今回はポンセがやたらめったらうるさい。やれ教会を建てろだの民どもが退屈しるだの医療不足だのいちいちいちいちうるさいのである。
黙れポンセ。お前は今回の趣旨がまるでわかっていないようだ。あのな、今回はハメハメハ大王の世界、すなわち放置国家のシムだ。信教の自由だの社会保障制度だの公共の福祉といった文明社会の恩恵に背を向けかつこの世のユートピアを建設するのが目的なのだ。教会だの病院だのはお前が欲しいのであって民が望んでいるものではなーい!
よく聞けポンセ、民の心のよりどころは神ではなくこの私だ。民の娯楽にはパブとレストランとキャバレーのナイトライフ三本柱があるではないか。何?まだ店員がいない?そんなものは人口が増えればいずれ解消する。すぐ結果を急ぐでない。それと医療対策についてだが、「南の島のハメハメハ」の歌詞をよく読め。どこに病人がいる。どこに医者が出てくる。どこに病気に言及した箇所があるのか。つまりハメハメハ大王の世界には病という概念がないのだ。ふと気がついたら具合が悪く、ふと気がつけば死ぬ、ただそれだけなのだ。ナチュラルボーン&デッドなのである。したがって病院など無用、医者など不要なのだ。わかったかポンセ。くだらんこと進言しとる暇があったらHoI2のリプレイこの先どうすんのか知恵でも絞れい。

しかしそれでもやまぬがポンセ進言である。

「プレシデンテ、たった今ボーキサイトの価格が10%上がったとの報告を受けました!もっとたくさんのボーキサイトを採掘しましょう」


あのな、わが国は採掘関係は一切やっとらんのだ。ボーキサイト市場の値動きがどうなろうとわが国にはまったく関係ないのだ。

「プレシデンテ、トロピコ産の山羊乳チーズが、ハリウッドのレストラン街で喜ばれていることをご存知で?実際、我々の山羊の輸出価格が10%以上上がったらしいのです!」


ポンセよ、「我々の山羊」とやらはいったいどこにいるのか。繰り返すがわが国は牧畜業を興してないのだ。わかるか?わが国に山羊など存在せんのだよ。よってハリウッドのセレブどもの間で何が流行ろうとまるで関係ないのだ。

「プレシデンテ、たった今、山羊の輸出価格が10%下がったという報告を受けました!」


…お前は私の話を聞いているのか?


「プレシデンテ、来年の選挙について…」(1957-1958)

ポンセがまた何かごにょごにょ言っている。何ィ?民が選挙を欲しているだと?
黙れポンセ。私が誰か忘れたのか。私は南の島の大統領、その名も偉大なGuicho Zurdoである。ハメハメハ大王よりも崇拝され、「パパは何でも知っている」のパパよりも何でも知っており、「パパ大好き」のパパよりも好かれている男なのだ。そんなナイスガイな私のどこに選挙の余地があるというのだ。下がれ馬鹿者。
電光石火で選挙拒否をチョイス…しようとした時、画面右下にある丸窓に目が留まった。そこには(対立候補)と(私)でそれぞれの支持状況がゲージで記されている。

支持率:相手7、23。


だーっはっはっは。ポンセ君、前言撤回だ。選挙だ選挙。選挙をやってやろうじゃないかうん。寛大なこの私が民どものために選挙をやってあげようというのだ。さっそく準備にかかるがよい。
諸君、私は原則的に勝てる戦いしかしないのだ。「俺TUEEE!!」が確実な状況でない限り、私は勝負を避けるのである。今回は「俺TUEEE!!」に間違いないのだ。超余裕である。選管の票操作(不正選挙)も無用じゃ。バニラで勝てるぜうわっはっはっは。
翌年の大統領選、現職のトロピコ共和国大統領Guicho Zurdoは、対立候補のGuicho Zurdo(福音系共産主義者)を大差で破り、再選を果たすのであった。


Zurdo家の一族(1959)

ゲーム開始時のあの不毛な改名作業により、ここトロピコ島のすべての住民の名はGuicho Zurdoである。が、ふと何気なくカーソルを当てた子どもの名前が別の名であることに気がついた。すべて変えたつもりであったが見落しもあったか、では直そうと改めてその子どものフルネームを確認した時、嫌な予感が走った。その子の名はEvita Zurdo…。
慌てて年鑑を開き、住民リスト、特に少年少女以下をチェック。そしてそこに出てくる名は何かといえばPablo ZurdoにArberto ZurdoにValencia Zurdo…。シモター!!
そうなのだ。親どもを改名しても、生まれてくる子どもらには新しい名前が生成されてしまうのである。ということはだ、私は誰かが出産する度に馳せ参じてそいつの名前を変えなければならないのということだ。Zurdo姓である分、ファーストネームの改変のみで係る作業は半減するとはいえ、面倒なことに変わりはない。この余計な発見により、私は定期的に住民リストを確認し、新生児がいないかどうかを確認しなければならない身となってしまったのである。

放置国家でなんでこんな手間ひまかけにゃならんのじゃ!


黒猫ポンセの憂鬱(1960-1964)

相変わらずポンセがごにょごにょとうるさい。

「プレシデンテ、この島の共産主義の指導者Guicho Zurdoは、あなたがトロピコの住民にまともな住環境を与えていないと吹聴しています」


黙れポンセ。掘っ立て小屋があるだろう掘っ立て小屋が!それで充分だ。ハメハメハ大王の世界にアパートが似合うか?マンションが似合うか?おしゃれな一軒家が似合うとでも言うのか。南の島といえばいちばん近しいイメージはハンモックだぞハンモック。椰子の木と椰子の木の間に吊るしてゆらゆら寝るケツの痛くなりそうなあの網だ。本来であらばこいつらの居住空間は貧乏網さえあれば事足りるはずなのだ。小屋があるだけでもありがたいと思え。

「プレシデンテ、この島の資本主義者の指導者Guicho Zurdoは、トロピコの全経済が農業と天然資源の採掘といった収益率の低い分野に依存していると懸念を表明しています」


黙れポンセ。何が経済じゃ。わが国は誉れ高き放置国家である。民どもは歌って踊ってれば幸福なのである。経済概念など無きに等しいのだ。ゼネコンや運び屋が未だ存在してるだけでも神の奇跡だと思え。

「プレシデンテ、この島の共産主義の指導者Guicho Zurdoがトロピコの金持ちと貧乏人の間に大きな貧富の差があるとあなたを非難しています」


黙れポンセ。さっきからGuicho ZurdoがGuicho Zurdoがと繰り返しおって。まるで私が私を非難してるようではないか。やめんか馬鹿者。つーかこの赤いGuicho Zurdoはやたら不平不満ばっか言いおってからに鬱陶しい奴だ。いったいどんな野郎なのか調べてやる。
と、ブースカ怒りながらリストの共産主義派閥の者どもをチェック。もちろん皆Guicho Zurdoである・・・。しまったあああ!これではどいつが悪党なのか超わかりにくいじゃねえか。まさに「♪おぼえやすいがややこしい」そのままである。ぐあああなんということだ、歌詞の内容をこんなところで体現してしまうとは…。

ハイパートホホである。


「プレシデンテ、来年の…」(1965-1966)

また選挙かよ。しょうがねえなと画面右下の丸窓に目をやる私は驚愕する。

支持率:相手24、6。


何だこれは!私ってばいつの間にか超不人気大統領じゃねえか。そしてよく見ると住民どもに「怒り」マークがチラチラ出ている。なんだなんだお前ら、いったい何が不満なのだ!
慌てて年間の各項目をチェック。経済が激しく右下がり、既に赤字状況。住民数は急激に減少、男女共にニートが目立ち、なぜか学校が大盛況…。
なんじゃこの駄目国家は!放置の間にいったい何が起きていたのだろうか。必死に整理してみる。

1.物産が貧弱(トウモロコシのみ)。
2.したがってそもそもの経済力が弱い。
3.ついでに職種も少ない。
4.よって職業選択の幅が狭く、しょうがないのでひとまず学校に通う。
5.生徒が増える → 教育費がかかる。
6.その教育により知識層が拡大。
7.知識層は政治体制に対するチェックが厳しい。
8.とりあえず卒業するも男は宮殿警備兵(定員4)、女は教壇(定員4)と狭き門。
9.狭き門ゆえ給料が高い(通常の4倍)。
10.学歴を活かせる場はそこしかないので常時フル定員 → 人件費増大。
11.ほかの学歴者はせっかくのキャリアを活かす場もなく、仕事に関して不満増大。
12.さらに学歴者は肉体労働や水商売を避ける傾向。
13.そのため農業が不人気。なり手が減り、収穫高が減少 → 収益減。
14.パブやキャバレーに就く者もなく開店休業状態。
15.開店休業状態でもコストだけはかかる。
16.さらに開店休業はその他民衆どもの娯楽ないことを意味する → 不満増大。
17.加えて極度の医療不足、というかゼロ。
18.よって皆不健康、出生率は低下、平均寿命も短い → 人口減少。
19.平均寿命が短いため、熟練の仕事人になる前に死んでしまう → 生産力の低下。
20.ついでに政権発足当初からの大統領支持派の多くが既に死んでいる。
21.その代わりに現政権に不満たらたらの若年層が選挙権を得る。
22.支持率超低下。


なんたるスキーム!いずれにせよこんな状況で選挙なんか勝てるわけねえだろ。却下だ却下。却下!
そして私の選挙拒否の選択は、軍部のクーデターとして昇華されるのである。

ぎゃああああああ!!


Coup d'état(1966)

いちばん恐れていた事態が発生してしまった。今まで軍部に蜂起されて無事で済んだ記憶がない。もはやこれまでか。無念だ…。
どんよりとした面持ちで右下の丸窓を見る私。

クーデター進行中!!
忠実な支持者:3
反逆者:1
隠れている者:0


反逆者:1
反逆者:1
反逆者:1

うわーっはっはっは。よく見りゃたかが一兵卒の叛乱ではないか。心配して損したわい。ぎ印親衛隊の者どもよ、国賊を射殺せい!
勝ちを確信してなお総力をもって徹底的に叩くが私の流儀である。かくして良心の兵士Guicho Zurdoは、その勇気ある謀叛が報われることなく、トロピカーナ宮殿の脇に斃れるのであった。


世界最貧国への道(1967-1971)

叛乱兵士めのクーデターは未遂に終わったものの、それが何かの好転を暗示するわけでもない。クーデターの危機は常に秘めており、人々は不穏であり、赤字財政は止まらないのである。
着々と蓄積される負債。それが-10000となったところで、ポンセからの一報が入った。

「プレシデンテ、トロピコの財政が傾きつつあり、世界銀行がトロピコへの貸し付けに制限を設けてきました」


なんじゃそれは!悪化の一途を辿るトロピコ経済に、世界銀行がついに行動を開始する。(特に高給取りどもの)給与制限を設けてきたのである。そしてこの動きに敏感に反応したのが軍部であった。

「プレシデンテ、軍の裏切り者が、政権に対してクーデターを起こしました!!!」


またかよ…orz

しかし、今回も大統領支持派兵士がつつがなくクーデターの首謀者GuichoZurdoを始末する。
幸運か強運か。クーデターを二度も凌げるとは思わなんだ…。
いずれにせよ私は生き延びた。生き延びたのだ。諸君、私は生き延びたのである!
握った拳も高らかに振り上げモニターに向かって吼えた矢先、再び世界銀行がわが国の給与制限の強化を宣言っする。何だとォ?よく見れば財政赤字はさらに進行、-25000を突破していた。しかも今回の給与制限は兵士どもの給与額に直撃、大幅ダウンを強いられる。
………。私は恐る恐る兵士どもの様子を伺ってみた。

ク ー デ タ ー 発 生 ! ! !

もう許してください。


忠魂碑(1972)

三度目のクーデター。大統領派兵士、反乱軍兵士、数的にはイーブンなるも今回もまた大統領派が謀叛の者どもを駆逐するのであった。
これはいったいどういうことだろう。幸運や奇跡がそうそう続くわけでもあるまいて。しばしの沈思後、ようやく答えが見えてきた。
三度に及ぶクーデターを未遂に抑えたのは、多分ひとりの兵士の奮闘によるものである。兵士の名もすべてGuicho Zurdoなのでどいつかはなかなか断定しにくいのだが、中年で熱烈な大統領支持派の兵がひとりいる。多分そいつだ。
つまりこういうことだ。件の私を崇拝してやまない兵士Guicho Zurdoはもともと兵としての素質の高さもあろうし、年齢的にも豊富なキャリアを積んでおり、トータル的に高いスキルの兵なのである。ところが正反対に、クーデターを起こそうとするのは、若くてかつ反体制色濃厚な兵。政権発足から叩き上げでずっと宮殿警護を担ってきたベテランと、空き定員の隙間に割り込んできたような新兵。どちらに勝機があるかは自ずと見えてこよう。そういうことなのである。
いやー私の分析力ってば神がかりですよね。自己陶酔に溺れながらケツをポリポリかきはじめた途端、再びクーデター発生である。
しかし、勝利の方程式を見抜いた私はもはや何も恐れていない。クックック、若造どもが。今度は何が不満で騒ぎを起こしたね?ん?
今回のクーデターは、世界銀行介入によるさらなる給与制限を端に発したものだった。今や兵の給料は半額までに落とされているのである。ふむ、同情の余地がないわけではないが、不遜の兵を野放しにしておくわけにも逝かぬ。ベテラン兵士Guicho Zurdoよ、これら若気の至りどもを迅速に鎮圧すべし。

四度目のクーデター失敗。大統領Guicho Zurodo、馬鹿笑い。

ぐわーっはっはっはっは!


君の名はAbby(1972)

クーデター鎮圧の喜びも束の間、ポンセからハリケーンAbby接近の報である。
ゴゴゴゴとAbbyが通り過ぎた後、被害状況を確認。
ふん、そもそもが建造物少ないから被害もどうということないわ。潰れたのは掘っ立て小屋数棟とトウモロコシ農場3軒のみ。食糧配給処がやられたとはいえ、今の住民数を鑑みれば1軒で間に合おう。
とその時、木々の間から赤いベレー帽の謎の人物が現れた。そいつはAK-47とおぼしきライフルを手にしており、チョコチョコと移動しながら唯一残されたトウモロコシ農場の前に立つと、やおら銃撃をはじめるのであった。

最後の砦に何しやがるんだこの野郎!!


反政府ゲリラ、Guicho Zurdo(1972)

もはや元は何者だったのかは定かではない。しかしひとつ確かなことは、今はGuicho Zurdoを名乗るその反政府ゲリラの一員は、破壊活動の一環として最後のトウモロコシ農場に激しい銃撃を加えているという事実である。
ええい兵は何をしている!奴を止めろ!!奴を止めるんだあああ!!!あれを叩かれたらわが国は餓島の道まっしぐらじゃ!!何としても止めえええい!!!
チョコマカと事件現場に向かう兵士たち。しかし時既に遅く、山のように銃弾を浴びたトウモロコシ農場はガラガラと崩壊するのであった。

ひゅうううぅぅぅ…。

反政府ゲリラGuicho Zurdoは、トウモロコシ農場の崩壊を見届けると、兵どもの追跡をかわしつつ、再び森の中へと姿を消すのだった。

食い物なしでこれからどうすんだ馬鹿野郎!


餓島、トロピコ(1972)

食料の供給源はすべて潰えた。国家財政は大赤字。よって新規建設は無理。ハリケーン被害により国連からいくばかのお布施はもらったが、焼け石に水。
もっとも、しばらくの間は備蓄分で食い繋げられようが、それすらも食い尽くした時、餓島への道がはじまるのである。餓えた住民はひとり、またひとりと倒れていくのだろう。何という切ない最期か…。

しかし、餓死を待つほどトロピコ国民はお人好しではない。糧がまるでないことを知った彼らの行動は実に単純明快だった。

大 暴 動 発 生 ! ! !

もはや忠実なるわが兵士も職場放棄&雲隠れである。無防備のトロピカーナ宮殿、押し寄せる餓えた住民ども…。

うわあああもうだめだおしまいだあああああ!!!


わが逃走(1972年11月)

Guicho Zurdo政権、四度目の政権崩壊。
放置大統領、手漕ぎボートにて側近ポンセと共に夕闇迫るカリブ海に脱出。


― 糸冬 了 ―


検証結果:放置国家はこの世のユートピアになり得ず。その寿命は22年。
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コメント

ゆとりゼネコン・・・
日本じゃ考えたこともない新しい単語ですねw

辞書に載らないかなぁ・・・

  • [2012/03/19 00:54]
  • URL |
  • 名無しさん@オレだよ
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

まだだ、まだ沈んではならーん!

次はゴッドファーザー路線でやってやろうかなと虎視眈々。
神の見えざる操り糸で民どもを支配してやるんじゃ。うわーっはっはっは。

どこのハイチですか、これは?

今回も笑わせてもらいましたわ。ほんと、このシリーズは面白いね。
選挙で勝ったり(しかも不正無し)、クーデターを乗り切ったりと今までには無いパターンだったのに、最後はやっぱり手漕ぎボート。しかも22年って共産国家よりも短命じゃないですか。わーっはっはっ。

と、他人事のように笑っている場合ではないのだが・・・。

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